東京都は、全国でも人口・医療需要が集中する地域として、医療提供体制の維持が非常に重要な課題となっています。
1.武蔵野市の病床数の変化
私の地元の武蔵野市では、地域医療の未来を左右する問題が起き、市民の大きな関心が寄せられています。2024年10月、吉祥寺地域で唯一の二次救急医療機関(入院や手術を要する重症患者を24時間体制で受け入れる病院)であった吉祥寺南病院が、建物の老朽化を理由として診療を休止してしまいました。実は吉祥寺地域では、それまでも救急を担ってきた病院の閉院や機能縮小が相次いでおり、吉祥寺南病院の休診と合わせ、この10年間で失われた病床は合計で339床にもなります。地域の救急医療体制に深刻な空白が生じ、不安な思いを抱える市民からの相談も多数あります。
2.医療体制をどのように守っていくか?
医療体制は基礎自治体だけで完結するものでは、もちろんありません。
この間、病床数が減少している武蔵野市の患者を、近接市や近隣市の医療機関の皆さまのご尽力により、多数受け入れていただいていることも承知し、感謝しています。
医療体制は、私の地元の武蔵野市と小金井市を含む6市で構成される北多摩南部医療圏などの医療圏ごとや、東京都全体で考えていかなければならないことも承知しています。
その上で、武蔵野市で命を守る医療体制をどのように維持し、強化していくのか、ということを改めて考えたいと思います。
3. 患者の命を守るための政策提言
東京都において、「病床が正しく機能を果たし、地域で最適に配置され、病院経営が安定し、患者の命が守られる体制」を構築することが急務であると考えます。
私は、こうした視点に立って都民の安心と地域医療の強化に取り組み、医療崩壊を防ぎ、「一人ひとりが安心して入院・治療・在宅移行できる東京都」を実現してまいりたいと考えています。